2009年8月22日 ~二本松まで小旅行~

今日と明日は久々の連休。子供達にとっても夏休み最後の土日ということもあるので、家族でちょっと出掛けることにした。
行き先は、我が家から30キロほど南にある二本松市
二本松と言えば、安達太良山に代表される自然、丹羽家10万石の城下町、高村智恵子の生家、鬼婆伝説が残る安達ヶ原、かつてミニ独立国「ニコニコ共和国」として話題を集めた岳温泉など観光スポットが数多く、お祭りでは秋の菊人形祭にちょうちん祭が有名で、名産品もタンス、和紙に始まり羊羹、日本酒に最近では安達太良カレーなんて精力的に宣伝しているのに、観光地としてはイマイチマイナーの域を脱せずにいるように感じる。
その主要因には、新幹線の停車駅がなくアクセスが微妙に悪いことと、会津のように広域連携的な観光戦略を採っていないことが挙げられるだろう。福島あるいは郡山とセットで観光戦略を図ることができたならば、観光都市・二本松の立場も微妙に好転していたのではと思うのである。
それはともかく、今日は二本松づくしの観光を楽しみたいと思う。お昼前にまず訪れたのは、二本松市中心部から阿武隈川を渡って対岸にある安達ヶ原ふるさと村。鬼婆が眠ると言われる黒塚が近くにある他は五重塔や復元された旧家が何軒か並んでいるだけの所だと思っていたが、訪れてみるとなんと駐車場が満杯だという。警備員の誘導で、500メートルほど離れた空地にクルマを停めざるを得なかった。ここでいったい、何が行われているのだろう?
訪れてみると、園内ではどうやらイベントが行われているらしかった。しかも、地元JAが主催するお祭りと、刑務所作業品の展示販売会という二本建て。こりゃ混む訳だ。子供達はお祭りに出店していた露店のお菓子をせがむが、割高なので敬遠。代わりと言っては何だが旧家を案内する。旧家は福島県北部で盛んであった養蚕を営む農家が2軒と城下町らしく武家屋敷が1軒あったが、いずれも規模が大きく、あづま総合運動公園内にある福島市民家園より見応えがあるように思う。その中の1軒では地元の人たちが囲炉裏で火を燃やしていた。使用中の囲炉裏を初めて見た子供達はビックリ。
ふるさと村を出、二本松の中心街を通過する。時間があれば大七酒造や女と男の未来館(福島県男女共生センター)を見学したいところだったが、今日は外観から雰囲気だけ味わう。
正午になり、お腹も空いてきた。昼食は既に安達太良カレーと決めている。カレーの店は岳温泉周辺に集中しているとのことなので、国道459号線に入り、まっすぐ岳温泉を目指す。温泉街でも今日、明日とお祭りが開催されるようで、目抜き通りの歩道には提灯が掲げられていた。
「ニコニコ共和国国会議事堂」の看板が掲げられた観光案内所の向かいにある食堂で昼食。もともとソースかつ丼が名物の店だったようだが、安達太良カレーも供しており、店内のお客さんも半数近くがカレーを注文しているようだった。我々もカレーを注文。運ばれたカレーはかつ丼の名残か肉が分厚いのが特徴で、しかも具にキノコとパインが入っていた。これが安達太良カレーの標準形なのかどうかは分からない。
満腹になった後は、温泉街にあるヘルシーパル二本松で入浴。浴場はさほど広くはなかったが、露天風呂やサウナも備えた本格的なもの。当然のことだが、お湯もきちんとした温泉だ。私と上の子が男湯、妻と下の子が女湯に分かれ、それぞれ湯を堪能する。
温泉街を出、国道459号線を北上し土湯温泉方面へ。沿道は牧場が多く、時折ペンションなども現れる。那須を思わせる風景だ。しかしながら、すれ違うクルマの大半は、ド地元の福島ナンバー。もう少し知名度があれば他県ナンバーのクルマもどしどし来てくれるだろうに… と思った。