2013年8月28日 ~米沢・新潟旅行記 その1~

先月31日の横浜・日吉、今月21~22日にかけての秋田・角館への一泊旅行と、今年の夏は青春18きっぷを使っての鈍行旅行に積極的に出掛けた。
青春18きっぷはまだ一回分残っている。となると、もう一回出掛けようかなと考える次第。行先は、先月の豪雨被害もあり一度断念した新潟市方面。福島駅から奥羽本線米坂線羽越本線白新線と乗り継いで行こうかと考えている。新潟市への来訪は、かれこれ13年ぶりのこと。街並みがどのように変わっているのか、非常に楽しみだ。
 
米沢駅を発ち終点の坂町駅まで行く米坂線の列車が10時27分発とやや遅い時刻になるため、自宅を出たのも7時半と、遠出にしてはいささか締まらない時間帯。桑折駅7時45分発の電車に乗り、通勤通学客に混じって福島駅まで揺られる。
福島駅からは、8時12分発の電車に乗車。この電車は米沢駅に8時58分に着いてしまうためもう少し後の電車にしたいと思うのだが、次の電車はなんと4時間以上後の12時55分発だから、これに乗らざるを得ない。
とにもかくにも、自宅を出て1時間半後には、米沢駅の前へと降り立った。米坂線の列車が出るまで1時間ちょっとの間、しばし市内の散策といきたい。
 
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駅前からまっすぐ延びる道路(主要地方道米沢停車場線)を1キロほど西へ進むと、松川(最上川)に架かる住之江橋を渡る。ここから先が、米沢市の繁華街…のはずなのだが、まだ開店していない店舗が多いせいだろうか。賑わいめいた雰囲気はあまり感じない。
むしろ気になるのは、街の「匂い」。米沢と言えば名産品のトップに挙がるのはやはり米沢牛ということになるかと思うのだが、今は仕込みの時間帯なのか、牛肉を醤油で煮しめたような匂いがあちこちで漂っているのだ。ひょっとしたら朝のうちだけ堪能できる匂いなのかもしれないが、街の個性を垣間見たようで、ちょっと嬉しい気分になる。 
 
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住之江橋から更に500メートルほど進むと、アーケードが設けられた一角に差し掛かる。市内唯一のデパート・大沼も建っているしこの辺りが米沢市の目抜き通りということになりそうだが、 開店前の店舗が多いとはいえ、あまり賑わっている印象はない。米沢市と言えば、上杉鷹山をはじめ、上杉景勝直江兼続前田慶次伊達政宗など、歴史上の著名人と縁のある土地柄。これを前面に出している店舗もいくつかあったが、街の賑わいには結びついていないようだ。米沢の商業上の中心地は、ここから2キロほど北側にある、国道121号線のバイパス沿いにあるロードサイドショップ街へと遷移している模様だ。
 
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寂れた繁華街から、米沢城跡の松岬公園は500メートルほど。この界隈でもまた、例の「米沢の匂い」が漂う。
さほど広くはない城跡だが観光客が思いの外訪れており、上杉鷹山銅像の前で写真撮影などしている姿も見られた。また、非常に鳩が多く見られた。恒常的に観光客が訪れて、餌をあげているのだろう。米沢の元気な部分を垣間見れて、ちょっと安心した。
 
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とは言うものの、米沢市は市街地の規模の割には「静かな」街だと言わざるを得ない。郊外のロードサイドショップ街は国道121号線の南側、大峠を隔てた喜多方市辺りからも客を集めているとの話を聞くが、中心部にはイマイチ元気が感じられない。
歴史上の偉人というしっかりしたソフトを持っているにも関わらず、城下町らしい雰囲気というか、情緒が不足しているように思えてならない。この辺がしっかりしていれば、地元の顧客はともかくとしても、観光客はもっと呼べるのではないかと思うのだが。例えば下の写真は城跡から米沢駅へと戻る途中に見かけた商家だが、このような歴史を感じる建物がもう少しクローズアップされれば良いなと思う。 歴史的街並みを活かそうとしている会津若松市喜多方市の取り組みは良き手本となろう。米沢市会津若松、喜多方の両市とは会津・米沢地域観光圏事業(参考URL:http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/pdf/seibi_pdf09.pdf)を展開していることもあるし、街のスタイルも足並みを揃えてくれることを、今後期待したい。
 
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