2014年7月23日 ~新庄・松島訪問記①~

「どこかに出掛けたいな…」という欲求の高まりを抑えきれず、小さな旅ホリデー・パスを使い、東北本線仙山線奥羽本線(山形線)を乗り継いで、新庄駅までやってきた。自宅最寄りの桑折駅を6時29分に発ち、新庄駅には11時32分に着いたから、都合5時間の行程。ただし、山形駅で1時間近くの列車待ちがあったのだが…
新庄駅自体は昨夏に秋田県まで一泊旅行に立ち寄った際立ち寄ったのでさほどご無沙汰でもないのだが、新庄の街自体は1998年に訪れて以来16年ぶりの来訪。どんな様子なのか、興味津々状態の「街歩きマニア」な私。
 
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とは言うものの、お昼時ということもあり、まずは腹ごしらえ。駅前通りに「急行食堂」なる曰くありげなネーミングの店があるので、 入ってみることにする。
 
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店内に入ると、客は皆無。店のオヤジは高校野球をテレビ観戦していて、突然の来客に目を丸くしている。ちなみに、放送されていた試合は、山形県予選とはいえ日大山形酒田南という、甲子園常連校同士の一戦。しかも、昨夏の甲子園でベスト4まで進出した日大山形が中盤までリードを奪われている展開だ。
急行食堂は、ラーメンがメインメニューらしく、店頭にも「とりもつラーメン」の幟がはためいていたが、その他にもナッツ入りの「天国ラーメン」、辛味噌系の「地獄ラーメン」があるとのこと。激辛ラーメン大好きの私は、迷わず地獄ラーメンを注文する。
ラーメンを待つ間に、土木作業員とおぼしき二人連れやサラリーマンの一人客、母親に子供複数の家族連れが入店し、ようやく店内が食堂の雰囲気を取り戻す。
唐辛子で真っ赤に染まったスープの地獄ラーメンが到着し、高校野球を観ながら食べる。辛味が強すぎてとてもじゃないが一気に食べられる代物ではなかったので、高校野球がちょうどよい箸休めになった。日大山形は6回裏にノーアウト1、2塁のチャンスを作ったものの、結局無得点。 
結局、正午近くまで観戦し、店を出た。
 
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次に乗る予定の陸羽東線の列車は12時57分発。1時間近く余裕があるので、新庄の街を堪能することにする。
街の雰囲気は、私の自宅近辺の都市だと白石市に似ているだろうか。駅が市街地の東端にあり、旧街道(新庄市羽州街道白石市奥州街道)沿いはアーケードの商店街、駅と旧街道を結ぶ通りもかつてはアーケード設置されていたのだが、1990年代に撤去の上リニューアルされた点もそっくりだ。ついでに言えば、旧街道のさらに西側に城跡があるという位置関係も共通する。
新庄市白石市は現在の人口も3万人台半ばで似通っているのだが、中心市街地の規模だけ見れば、新庄市の方が白石市よりもやや大きいかもしれない。鉄道が3路線走る交通の要衝として、また山形県最上地方の中心都市として君臨し続けている 新庄市新庄市に比べて要衝性の劣る白石市の差と言えようが、市街地が大きい分だけ、その寂れ具合も非常に目立っているのが気にかかる。特に旧街道沿いは、人通りも殆どないうえに半数近くがシャッターを下ろしたままの店舗だったように思う。16年前に訪れた際も空き店舗自体は少なからずあったと記憶しているが、特にアーケード街の北部(北本町)はゴーストタウンに近い様相を呈しており、事態が深刻化しているように感じられた。
当の新庄市も手をこまねいている訳ではなく、岩手県遠野市と並ぶ東北地方有数の民話の宝庫というロケーションを利用して商店街に民話のストーリーを紹介するなど対策を施してはいるのだが、新庄市内に目だった観光施設がないせいもあってか、あまり効果が上がっていない状況のようだ。
 
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新庄駅に戻ると、。陸羽東線の列車がホームで待っていた。
とはいえ、たったの2両編成。12時35分に山形新幹線の列車が到着し多少座席が埋まったが、1両あたり10人前後の乗客しか乗っていない。ただし、客層を見ると、地元の方とおぼしきお年寄りが目立つ一方で、若いカップルが3組も乗っているのが意外だった。私と同じ「乗り鉄」なのだろうか。
彼らカップルの中で特に目を引いたのは大きなスーツケースを三つも運び入れていたカップルで、しかも男性が白人だった。まさか陸羽東線で白人と乗り合わせるとは想像すらしていなかった。
 
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