2008年9月27日 ~郡山市内を歩く~

先週来、休日ごとに私用で郡山市富田町内某所(郡山IC付近)を訪れるようになっっている。従って、散歩もしばらくの間は封印である。
でも、せっかく郡山まで行くのだから、いつもよりは短い距離であっても歩いてみたい。そこで今日は、郡山駅から富田町まで歩いてみることにした。
いつもより遅く、桑折駅発9時17分の電車で出発。福島駅で電車を乗り換え、郡山駅10時25分着。
郡山駅の構内は広く、非常に賑やか。こういう場所から散歩をスタートさせるのは久しぶりのことだ。
駅前広場の信号を渡り、駅から真西に延びる駅前大通りへ。一昨年新調されたアーケードの歩道には、たくさんの露店。今日から3日間、市内にある安積国造神社で秋季例大祭が行われているという。路傍には、山車の姿もあった。
片側3車線と広々とした駅前大通りではあったが、500メートルほど歩き国道4号線との交差点を過ぎると、急に車線が減少する。なんと、片側1車線なのだ。いや、厳密に言うと交差点ごとに右折レーンがあるから1.5車線ぐらいの幅員なのだが、とにかく狭い。通りの名前もさくら通りと変わる。沿道には例大祭が行われている安積国造神社をはじめ、郡山を代表するホテルのひとつであるホテルハマツ、西友を核とした大型店のザ・モール郡山、そして郡山市役所に開成山公園とそれなりのスポットはあるのだが、商店の張り付きはさほどでもなく、駅前の賑やかさと比べると寂しい雰囲気。当のザ・モール郡山が広々とした駐車場を有しているのが象徴的で、繁華街から一気に郊外に出てしまったような感覚になる。
人口や経済力といった数値しか見ていない人々は郡山を「東北地方第二の都市」と呼ぶし、郡山市民もその言葉に踊らされているきらいがあるのだが、残念ながら郡山には盛岡の大通や肴町、秋田の川反、山形の七日町のような「駅から離れた繁華街、歓楽街」が存在しない。だから、「見た目の繁栄度」はどうしてもこれらの都市に劣るのが現実だ。
しかし、郡山に第二の繁華街を形成するチャンスがないわけではない。幸いと言うべきか、ザ・モール郡山と開成山公園との中間、さくら通りから少し南に離れた所にある豊田浄水場が数年後に閉鎖の運びとなっている。ここの再開発次第では、この界隈は副都心的な空間になるかもしれない。ついでに言えば、開成山公園からさくら通りを挟んで北側にある郡山市役所も、見た感じ老朽化が進んでいるようだ。再開発に併せて建て替えるという選択肢があっていいかもしれない。
開成山公園の西端に位置する交差点で、さくら通りは国道49号線と交差する。ここを右折し北に進路をとる。国道49号線もまた、片側1車線である。土曜日の今日はクルマの通行もまばらであるが、平日は市内有数の渋滞スポットになるらしい。700メートルほど北にあるうねめ通りとの交差点から、ようやく片側2車線に。車線に合わせて、クルマの通行量も若干増える。国道49号線からうねめ通りを経由して郡山市中心部に入るクルマが多いようだ。うねめ通りは市道ではあるが片側2車線だから、むしろこちらの方が国道と呼ぶにふさわしいような気がしてくる。
昨年7月29日に歩いたあさか野バイパスをアンダークロスし、いよいよ富田町へ。丘陵と呼べるものは周囲に見当たらないが、どういう訳か起伏が多くなる。バイパスのすぐ近くを流れる亀田川を渡るとにわかに上り勾配となり、500メートルほど歩いて逢瀬川が近付くと再び下るという塩梅。つまりは川が低い位置を流れているということで、この地域は元来水利はあまり良くなかったんだろうなと推察される。明治以降安積疏水の開削その他もろもろの先人の努力によって美田へと生まれ変わったであろう富田町界隈であるが、郡山の発展に伴い現在はその多くが住宅地へと変貌している。国道沿道にも瀟洒な新興住宅やロードサイドショップが立ち並んでいる状況だ。
それでも、中心部に比べると高い建物が少ないから遠方の眺望はきく。ちょうど前方には、安達太良山が見えている。安達太良山は「二本松市の山」というイメージが強いが、山自体の眺めは郡山や本宮から見た方がきれいだと思う。