2008年12月19日 ~日和田から富田町まで~

郡山市北部の奥州街道を歩いたのは、一昨年の10月1日のことであった。
ところが、日和田駅の南側でちょっとしたミスを犯してしまったことが、後になってわかった。郡山市内の奥州街道は県道須賀川二本松線とほぼ一致しているのだが、この辺りだけが違っていたのだ。より詳しく言うと、奥州街道東北本線の西側を通っているのだが、県道は東側を通っている。
たった数百メートルのことだが、思い返すと悔しいミス。再訪する機会があれば歩き直したいと思っていたのだが、今日、郡山市富田町に出かける用事がまたできたので、日和田駅で降り、当地を歩いてみたいと思う。
通勤電車に揺られ、日和田駅に到着。駅近くから線路沿いに延びる小道を南に歩くと、県道須賀川二本松線に突き当る。目の前には跨線橋。ここを渡らなければ、奥州街道を歩くことはできない。かつてこの場所には踏切がありその跡も残っているのだが、恐らく跨線橋の完成と引き換えであろうか、現在は閉鎖されている。
線路を跨ぐといよいよ奥州街道であるが、周辺が新興住宅地となっているせいか、街道自体も歩道がカラータイルで舗装されていたりして、それらしい雰囲気はやや減殺された格好だ。が、沿道のところどころに松の木が植わっているのが嬉しい。これを見れただけでもわざわざ歩きに来た甲斐があったというものだ。
しばらく歩くと、街道は再び県道と合流する。このまま南下すれば1時間弱で郡山駅に着くが、今日の目的地はあくまで富田町。合流直後に現れる交差点で右折する。地元新聞の広告でおなじみの皮膚科の看板が目立つ交差点だ。
右折後に歩く道路もまた、新興住宅地の中。「宝沢レイクタウン」と言うらしい。宝沢とは住宅地の南側にある沼の名前。沼が由来の住宅地名なのに「レイクタウン」とは大きく出たな、と苦笑。それにしてもこの辺りは、住宅地の他にも「宝沢」を冠した施設が結構目立つ。が、肝心の地名自体は、昔のまま「郡山市富久山町八山田字○○」といった感じ。郡山に限った話ではないが、会津若松を例外として福島県の都市は住居表示制度(町名地番の整理)に対してあまり積極的ではない。行き過ぎた地名の変更だけは避けて欲しいが、現状に合わせた整備は必要なように感じる。
新興住宅地を抜け、国道4号線を渡る。いまだ片側1車線のままなのに驚く。そして国道の先も、また新興住宅地。しかもかなり広めの、土地区画整理事業施行区域である。福島市で言ったら福島サティ近辺に似ているといえば似ているだろうか。住宅とロードサイドショップとが程良く配分されて一つの街として独立している雰囲気がある。
しばらく歩くと、前回歩いた県道荒井郡山線に合流。更にその前方には磐越西線が通っている。やっぱりこの辺りに駅があるといいな、と思う。