2010年2月19日 ~「行って来い」だけではもったいない~

次回の散歩は、22日の月曜日に予定している。当初の計画では、前回の終点・松川駅から南下して二本松支店(113)を訪れた後、踵を返して安達駅まで戻ることにしている。
二本松は毎年秋に二本松の菊人形が開催される霞ヶ城公園をはじめ高村智恵子の生家や城下町時代の街並みなど見所の多い所だけに、ただ一度だけ壁タッチで立ち寄るだけでは不満が残る部分はある。が、店舗コードが飯野支店(112)、二本松支店、南福島支店(114)の順で続いているのだから仕方がない。
せめて二本松市内にもうひとつ支店があればよかったのに、と思う。事実、二本松市の面積は344平方キロ、人口は約6万人で、ひとつの支店が管轄する範囲としてはいささか広い感がある。
仮に二本松市内にもうひとつ支店があったとするならば、市の東部、旧岩代町の中心である小浜がベターだろうか。戦国時代に伊達政宗が拠ったこともあり1901年には町制施行している古い町だし、近くには県立安達東高校があるなど周辺人口もそれなりに集積しているので、支店進出の条件的には悪くないと思う。まあ、小浜に支店があったところで店舗コード次第によってはとんでもないルートを歩く仕儀になるかもしれないのだが、少なくとも現状よりは二本松市内の散歩を楽しめたのではないかと思う。
それともう一点、二本松市を中心とした安達地方(旧安達郡)には実はもう一店舗、南部の本宮市に本宮支店があるのだが、ここの店舗コードが205であるのも惜しまれるところ。東邦銀行の店舗コードは福島市近辺が100番台、郡山市近辺が200番台を割り振られているのだが、東邦銀行的には二本松は福島の、本宮は郡山の都市圏、経済圏に入るものと考えているのだろう。私的な見解だが、我々福島県民の多くが考える中通り北部と中部の境界も、二本松市本宮市あるいは大玉村との境界辺りと認識されているように感じる。
ちなみに、本宮支店の前後の店舗コードを有する支店は、郡山南支店(204)と須賀川支店(206)。つまり安達地方は、東邦銀行を店舗コード順に回ろうとすれば、福島方も郡山方も、支店を一つだけ訪れてはとんぼ返りする「行って来い」状態なのである。福島、郡山という福島県中通りの二大都市に挟まれた地域の宿命と言えばそれまでだが、散歩する側から見ると、これは本当にもったいないと思う。
話を次回の散歩に戻すと、歩く機会が一度しかないのに歩きたい所はいくつもあるから、実のところ、コースをどうしようか考えあぐねている。一番のお気に入りルートである奥州街道は昨年8月28日に訪れたばかりなので、泣く泣く切ることにした。従って、松川から二本松まで歩く際の現時点での第一候補は、旧国道4号線(県道福島安達線)である。街道、旧国道、現国道(バイパス)が三層構造で残っているのは都市部では郡山市仙台市で見られるが、そうでない地域だと、比較的距離が長いものとしては南東北では二本松市近辺と宮城県柴田郡に見られる程度で、意外に少ないのである。しかも旧国道はクルマでもずいぶんご無沙汰しているので、歩き甲斐もある。
その流れで…という訳ではないが、二本松支店を訪れた後の福島方面への帰り道には、現国道4号線である福島南バイパスを歩く予定だ。ここは、二本松市街の北東端から南福島支店至近の福島市伏拝までの13.2キロにわたって信号機がなく交わる道路とはすべて立体交差という高速道路並みの高規格道路。この種の「クルマのために造られた道路」を歩き通すのもまた、一興ではあろう。
あとは、二本松の中心街をどのように歩こうか…