2011年2月9日 ~仙台銀行支店巡礼⑰ 鶴が丘出張所(前半)~

いよいよ、未訪問で仙台市内に残る店舗は、鶴が丘出張所(234)のみとなった。
ただし、この店舗は、前回の散歩の終点だった南仙台駅から一気に15キロ以上北上した泉区東部の丘陵上に位置する。たった1店舗訪問するだけなのに、かなりの大移動だ。
5時半に起床。自宅周辺の天気は雪だった。予報によると、仙台も雪が降るという。いつものように、桑折駅発6時29分の下り始発電車に乗車。雪景色が続く中をジャスト1時間揺られ、7時29分、南仙台駅に到着した。
まずは、駅東口から奥州街道に出、かつての宿場町であった中田を歩く。仙台銀行支店巡礼においてこの界隈を歩くのは初めてとなるが、早朝散歩通算では三度目の来訪となるので、沿道を見る目にも特段気合が入らない。もっとも、容赦なく雪が降っているから、メガネに雪が積もって風景を楽しむのが難しい状況になっているのだが。
名取川を渡り、諏訪町や前回の散歩の起点となった太子堂駅付近を経由し、あすと長町へ。相変わらず空き地が目立つ界隈だが、住宅や店舗が少しずつ建ってきている。街らしい姿になるのはあと5、6年はかかるだろうか。
長町駅東口の交差点を右折。都市計画道路長町八木山線へと進む。あすと長町の区域内はもちろんのこと、その東側も道路工事が進行中。ゴチャゴチャした住宅街を、一条の太い道路が貫いているのが印象的だ。開通の暁には、沿道の街並みも姿を変えていることであろう。
広瀬河畔通から仙台バイパスに出、広瀬川を渡る。ここから先は、行政区が若林区となる。
仙台バイパスをしばらく歩いた後、宮城野萩大通りが分岐する交差点を左折。ちなみに、この交差点を右折すると、1月26日に訪れた沖野支店(229)の近くへと出られる。
宮城野萩大通りは、仙台市東部を縦貫し、陸前原ノ町駅付近の坂下交差点で国道45号線へと合流する延長約4キロの市道。沿道は、住宅地半分、ロードサイドショップや個人商店が半分といった構成だ。比較的新しい建物が多い。
県道荒井荒町線との交差点を渡った辺りだろうか。突然、中年女性に呼び止められる。
「あのお、NTT東北病院って、どの辺りですか?」
久々の道案内。確かその病院はここからちょっと北側の中倉か大和町にあったと思うのだが、詳しい場所は知らなかった。その旨を話し、丁重にお詫びする。
雪は相変わらず降り続いている。どこを向いても白、白、白だ。
新寺通との交差点を渡ると、宮城野区。道幅が若干狭くなり、沿道の建物も古びた感じになる。すぐ東側に卸町の流通卸団地が控えていることもあり、企業の本社や営業所の建物が目立つ。
しばらく歩くと、右手から東北本線の貨物線が近づき、上を跨いでいく。ここまでの宮城野萩大通りの幅員は4車線以上が確保されていたのだが、貨物線をアンダークロスする前後だけ2車線になっている。朝晩は渋滞の原因となっているようだ。
更に北進すると左手に陸前原ノ町駅が見え、坂下交差点へと差し掛かる。道路愛称名としての宮城野萩大通りはここで終わるが、交差点から先もその延長路が続いている。4車線の立派な道路だ。今度は東北本線の旅客線をアンダークロスし、利府街道との交差点を渡る。左手には丸いタンクがいくつも建っている仙台市ガス局が、右手には2003年まで稼働していたJT仙台工場の跡地を再開発したせんだい宮の杜の商業施設や住宅が展開している。
この辺りから、にわかに登り勾配となる。町名が安養寺に差し掛かったところでY字路が登場。これを右へと進み、更に坂を登ると、鶴ヶ谷団地へと入る。仙台銀行支店巡礼では通算3度目の来訪だ。右手には一戸建住宅が、左手には集合住宅が広がる。集合住宅の方は、2階建から高層建築まで様々なバリエーションが見られるのだが、いずれも古びている。いい加減建て替えが必要なんじゃないかと思われるものもあるほどだ。
その集合住宅街が尽きると、団地の中核をなすショッピングセンター・アバインが現れる。かつては地元資本のスーパー・トーコーチェーンが出店するなど賑わいを見せていたが、トーコーチェーンは1997年に倒産、住民の高齢化も進み、テナントの確保に苦労しているようだ。
鶴ヶ谷中央公園や仙台オープン病院の前を通過すると、今度は下り勾配。先ほどの集合住宅とは打って変わって真新しい一戸建住宅の集中する一角を通り抜けると、再び仙台バイパスと合流。ただし、仙台バイパスから先も、道路は続いている。これをまっすぐ進むといよいよ鶴が丘だ。