2012年11月24日 ~つくば一泊旅行記 その1~

ある団体の旅行企画に、家族で参加することになった。
行先は、茨城県南部の土浦市つくば市牛久市といった地域。水戸市ならば何度か足を運んだことがあるのだが、この一帯は訪れたことがなかったので、出発を非常に心待ちにしていた。
11月24日、朝7時過ぎに、福島駅西口に集合。今回参加するのは、いずれも小学生の子供を連れた福島市周辺に住む10家族計35人。旅先でどんなイベントが待っているのか期待を胸に、東北道磐越道常磐道とバスで南下する。
4時間ほど揺られ、着いたところは土浦市土浦駅の近くにある団体の関連施設で簡単なセレモニーと昼食があった後、再びバスに乗り近郊の農業地帯へと連れて行かれる私達。
土浦市茨城県南部の主要都市だが、駅からクルマで5分と行かない所に農地が広がっていたりするので、少々驚かされる。特に霞ヶ浦に面した一帯ではレンコンの生産が盛んで、収穫期を迎え寒々しく水が貼られたレンコン畑が広がっているのが印象的だ。
おおつ野という新興住宅地の近くに広がる畑に、バスは到着。少し歩いた先には、レンコンではなくゴボウ畑が広がっていた。ざっと見1ヘクタール程度はあるように思われ、稲作や果樹栽培が盛んな福島県ではなかなかお目にかかれない規模の畑だ。その一角に未収穫のゴボウが植わったままになっており、子供達が収穫体験。放射性物質への懸念から福島県ではなかなかできないイベントで、主催団体の心遣いに感謝。子供達も喜んでゴボウ掘りに精を出していた。
案内してくれた農家の方の話だと、深さ1.3メートルぐらいまで畑を耕しているので、ゴボウもまた地中深くまで伸びるとの話。実際、1メートル前後の長いゴボウが、面白いようにスルスルと収穫できた。
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続いて、ゴボウ畑から少し離れた地点、国道354号線沿いにあるサツマイモ畑に移動し、ここでも収穫体験。1キロ前後はありそうなサツマイモが何個も獲れて、子供達も大興奮。帰り際には、これまた農家の方のご厚意で、今回の収穫体験で獲れた野菜の一部とその他葉物野菜を戴いた。この場を借りて、感謝申し上げる次第である。
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収穫体験を堪能した後はつくば市へと移動し、筑波研究学園都市の一角にあるJAXA(宇宙航空研究開発機構)の筑波宇宙センターを訪問。駐車場の脇にはH-Ⅱロケットが展示されており、いかにもな出で立ちだ。
筑波研究学園都市も、初めての訪問になる。TX(つくばエクスプレス)が開業したのが2005年と遅くアクセス手段を長らくクルマに頼っていたこともあってか道路スペースがかなり広めにとってあり、ちょっとした街路でさえも片側2車線だったりするから驚かされる。
研究施設以外のスペースは住宅地や商業地となっているが、意外なことに空き地が目立つのも特徴と言えようか。ただし、TXのおかげで首都圏から1時間以内で通勤できるロケーションになったから、今後これらの空き地は住宅で埋め尽くされることになるのだろう。守谷市つくばみらい市にも同じことが言えるが、TX沿線の自治体は、茨城県では数少なくなった人口増加地帯でもある。
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筑波宇宙センター内の展示館に入る。実物大の人工衛星や宇宙実験棟「きぼう」、先日国際宇宙ステーションでの長期滞在から帰還したばかりの星出彰彦飛行士(いちなみに彼は、茨城県内の高校を卒業している)の業績などが展示されておりそのスケールに圧倒されるが、正直なところ、子供達には今一つ食いつきが悪かった。
上の子は小学5年、下の子は小学3年。上の子は理科の授業で天文についてかじった程度の知識しかないし、下の子に至っては今年に入って初めて理科を習い始めたばかり。「宇宙飛行」という概念をまだきちんと理解していない感がある。展示内容的にはむしろ中高生向けの施設と言えようか。
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午後4時過ぎまで筑波宇宙センターに滞在した後、20キロほど離れた筑波山の中腹にある温泉宿まで移動。今夜はここで宿泊となる。つづら折りの山道、対向車線では下山する車が大渋滞。筑波山は紅葉の名所ということもあり、茨城県内はもちろんのこと首都圏からも多数の観光客が詰めかけているらしい。
旅程表を確認すると、明日の午前中に、その筑波山の頂上まで登る予定が組まれている。人波にもまれてトレッキングどころじゃないなんて状態だけは御免蒙りたいものであるが…