2012年4月9日 ~新企画は郵便局巡り(1) 桑折局・伊達崎局・半田局(前半)~

「今度の散歩では郵便局を回ってみるつもりはないかな?」
そう提案したのは妻だった。
一昨年来東邦、仙台両行の店舗巡りをしていたこともあり、私の散歩はそういう性格のものだと思い込んでしまったらしい。この話が子供達にも伝わってしまったものだから、彼らも「え、お父さん、今度郵便局巡りをするの?」なんて目を輝かせている。
もう収集がつかなくなってしまった。 郵便局巡りをやってみようかと思う。郵便局は銀行が進出していない地域にもくまなく点在しているし、回っているうちに新たな発見などがあるかもしれない。
ただし、以下の条件をつけることにした。
 
(1)ATM未設置の郵便局は、訪問の対象外とする。
(2)各局で入金する金額は、100円とする。
 
(1)については、窓口での入金はやはり気恥ずかしいなという思いが働いてのこと。(2)については、局数の多さゆえのことである。なお、郵便局のATMでは、硬貨のみの入金が可能だ。
とは言うものの、入金用の口座を新設しなければならない。まずは我が地元、桑折郵便局の窓口を訪れ、口座を作ってもらう。下の写真は、桑折郵便局を訪れる直前に、桑折町の中心街を撮影したもの。表通りの奥州街道の突端に位置している旧伊達郡役所は、東日本大震災で被災し、今なお中に立ち入ることができない。町のランドマークなだけに、早期の復旧が待たれるところである。
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通帳を作成した後は、第1回目のプロローグということもあるので、桑折町東部にある伊達崎(だんざき)、同じく北西部にある半田の両郵便局を回り、町内の郵便局を踏破したいと思う。桑折町のような小さな町だと銀行は一つの町に一つしか店舗がない(あるいは全くない)ケースが少なくないので町との付き合いも線的なものになるが、郵便局は一つの町に複数所在するのが普通なので面的な移動が可能だ。東邦銀行支店巡礼では訪れることができなかった伊達崎、半田の両地区を回れるので、同じ町内とはいえ、ちょっとした高揚感がある。
まずは、奥州街道に面した桑折郵便局の前から東へと分岐する道へと分け入る。すぐそばには梁川新道入口という名のバス停があるので、恐らくかつてはそのように呼ばれた道なのであろう。奥州街道から300メートルほど東を通っている国道4号線との交差点まではクルマのすれ違いも覚束ない細道であるが、国道を渡るとセンターラインや歩道も完備された県道保原伊達崎桑折線となり、今なお伊達地方の重要路線として機能している。 
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国道を渡った先は、消防署や中学校、体育館などの行政施設が集中する一帯でもある。ここを通り抜け、急坂を下ると、伊達崎地区へと入る。桑折町内では桃の栽培が特に盛んであり、1996年には皇太子殿下ご夫妻が地区内の桃畑の様子をご覧になられてもいる。ただし、県道沿いに関しては、桃畑よりも田んぼの方が目立っているような印象がある。
そんな一帯を1キロほど進むと、もう伊達崎の中心地。小学校や幼稚園、JAや駐在所といった施設が集中している一角に、郵便局もまたあった。
ちょうど入園式が行われていた幼稚園の様子に目を奪われかけたが、その隣にある小学校の校舎が妙に新しく見え、非常に気になった。東日本大震災の直前に耐震補強を終えたのだそうで、もしこの工事が行われないままに震災を迎えたらと思うと背筋が寒くなる。もっとも、福島第一原発事故の影響で、震災前には校庭に貼られていたきれいな芝生は、すっかり剥がされてしまった。子供達のショックはいかばかりだったろうか…
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郵便局のATMで100円を入金した後は、方向転換して、半田郵便局を目指す。道中で、半田山がハッキリと望めるスポットがあったので、スマホで撮影。山頂から中腹にかけてまだうっすらと雪が残っている。中腹に位置する半田山自然公園は遅咲桜の名所でもあるが、その理由がわかるような気がした。 
なお、半田山自然公園もまた震災の影響で休園を余儀なくされており、震災直後の昨年に引き続き、遅咲桜を堪能できそうにはないようだ。
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