2012年5月12日 ~新企画は郵便局巡り(7) 斎川局・白石大平局・白石南局・白石局(前半)~

前々回から前回まではかなり間が開いたが、今回は中三日に戻って、散歩に行こうかと思う。
今回は白石市の中心部に入るので訪問局数も必然的に多くなり、斎川、白石大平(おおだいら)、白石南、白石の4局を訪れる予定を立てている。これまで3局訪問はあったが4局は初めて。白石市は現在人口約3万6千人で減少傾向が著しいが、やはり、それなりの都市なんだなと感じる。
今回は、桑折駅8時20分発とかなり遅めの出発。今日は土曜日だからATMが開くのも9時と遅いし、最初に訪問する斎川郵便局は今回の起点となる越河駅から30分程度しかかからないからだ。
 
越河駅には、8時33分に着いた。すぐに国道4号線に出てしばらくは田んぼの中を北上するが、やがて左右に丘陵が迫り、下り坂へと差し掛かるようになる。
途中で、馬牛沼のほとりを通過する。地元では鯉の養殖で知られる、結構大きな沼だ。 写真からではちょっとわかりづらいが、「鯉供養」と大書された石碑が建っていて、若干の不気味さを感じてしまう。
余談だが、この辺りの国道4号線沿道には食堂やドライブインなどの廃墟が少なくない。最近まで何故か結婚式場があったりもしたのだがいつの間にやら葬祭場へと業態変更していて、一瞬背筋に寒気が走った次第。
そう言えば、少し風が強いようだ。
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坂を下りきる直前で奥州街道が国道から分岐し、そちらを進むと斎川の宿場町へと出る。街道筋らしく旧家が建ち並ぶものの、宿場町の中核をなしていた検断屋敷が廃屋と化しており、容赦ない過疎化の波を目の当たりにする。調べてみると、斎川の人口は、1,000人ほどしかいないらしい。
斎川郵便局は、その検断屋敷の少し北側にあった。駐車場の類も整備されておらず、郵便局の看板が出ていなければ一般家庭と見まがうほどの佇まいを見せている。
入口のドアには、局内において住民票や戸籍謄本、印鑑証明の発行代行サービスを行っている旨の紙が貼ってあった。白石市の面積は286.47平方キロであり伊達市(265.10平方キロ)よりも広いのだが、旧各町村を管轄する支所が存在しない。その業務の一部を郵便局が代行する形になっている訳で、こういった観点からも郵便局のユニバーサルサービスは維持して欲しいと思う一方で、やがては伊達市も支所が廃止されこういった委託業務に移行するのではないかとの不安もよぎったりする。
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奥州街道は斎川の宿場町を出ると再び国道と合流するが、1.5キロほど北上するとまた国道から別れる。その分岐点のすぐ近くに、白石大平郵便局がある。斎川郵便局と同様に一般家屋風だが、建物自体は意外に新しい。周辺には白石警察署やJAみやぎ仙南白石支店が移転しており新しいアパートも建っていたりして白石の市街地の外延といった雰囲気も感じられるから、郵便局もまた周囲の景観にあわせてリニューアルされたのであろうか。
更に街道を北上すると徐々に住宅が増えてきて、白石市の中心街へと入る。中心街では奥州街道と旧国道4号線とが分離し奥州街道沿いには本町(もとまち)、中町といった商店街が展開しているのだが、白石南、白石の両郵便局はいずれも旧国道沿いに立地しているため、商店街訪問は今回はお預けである。
旧国道沿いには白石名産の温麺(うーめん)の製造元や造り酒屋、あるいは地元信用金庫の本店などが立地しており、それらの中には城下町・白石をイメージした蔵造り、あるいは武家屋敷風の建物も少なくない。が、それ以外の建物には城下町らしさがあまり感じられないこともあり、街並みとしては若干調和を欠くきらいがあるかもしれない。
白石市のシンボル・白石城天守閣は、旧国道の左手の丘の上にあるはずだ。が、皮肉なことにこれらの建物が邪魔をして、歩道からその姿を拝むことはできなかった。白石南郵便局の前などは、城の所在する益岡公園の高台こそハッキリと見えたものの天守閣は拝めず、代わりに広々とした駐車場を擁しているヨークベニマルが近景を独占するかのように立ちふさがっていた。
仕方がないので、旧国道から白石駅前へと延びている商店街を撮ってみた。苦境に立っている地方商店街の例に漏れず、この通りも人影がまばらだ。なお、沿道には白石駅前郵便局が所在するのだが、ここの訪問は次回の散歩に回すことにする。 
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白石郵便局は、 国道113号線(=奥州街道)との交差点から少し北に進んだ所にあった。白石市および刈田郡の基幹局とあって、立派な建物だ。ATMコーナーに入ると先客がいたが、機械が2台あったのでスンナリと入金手続きができた。
これで、今日の訪問予定局はすべて回ったことになるのだが、越河駅を出てからまだ2時間も経っていない。少し歩き足りなかったので、白石駅の一つ先にある東白石駅まで、歩を進めることにする。
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