2012年5月17日 ~新企画は郵便局巡り(8) 宮局・北白川局・白石駅前局(前半)~

ずいぶん前の日記で、今回の郵便局巡りでは伊達市桑折町国見町および白石市の郵便局を全局制覇したい旨を書いたように記憶している。
が、前回の散歩の終点で今回の散歩の起点でもある東白石駅は蔵王町宮の集落と白石川を挟んで対峙しており、 集落内にある宮郵便局へは徒歩20分程度で行くことが可能である。だから、今回の散歩の初っ端で、ちょっと立ち寄ってみようかと思う。
宮もまた、前々回の散歩で訪れた貝田や越河、前回の散歩で訪れた斎川と同じく、奥州街道の宿場町。街道沿いには蔵造りの建物も点在しているが、東北自動車道白石ICに程近いロケーションもあってか工場や病院が進出し、それに付随して集落の周囲にはアパートや看護師の寮なども建っていたりする。
余談だが、蔵王町内には、宮の他に遠刈田、円田と、ATMが設置された郵便局が計三ヶ所存在する。宮は先述したように企業進出も目立つ旧宿場町、遠刈田は宮城蔵王の入口に位置する温泉街であり、その中間に位置する円田は純農村だが町役場が所在する蔵王町の行政の中心として機能している。つまり三地区すべてに個性がある訳で、同じ町内でそうした性格分けがなされているのは珍しい。
イメージ 1
宮郵便局で100円を入金した後は国道4号線に出て、大河原町方面へと歩を進める。もっとも今回の散歩は大河原町までは行かず、その直前で右折して白石川を渡り、白石市北東部にある北白川郵便局を経由して白石市中心部まで戻るというルートで考えている。
宮から大河原町西部にかけての国道4号線は、まだ2車線のままである。もっとも、4車線への拡張計画はあるそうで、これが完成すれば、白石市から仙台都市圏までの国道4号線はオール4車線化されることになる。
なお、拡張工事は大河原町内では進められているものの、蔵王町内ではまだ手つかずのまま。歩道のすぐ脇を大型車が我が物顔で走り去って行く様を何度も目の当たりにすると、一日でも早く工事に取り掛かって欲しいとついつい願ってしまう。
イメージ 2
蔵王町大河原町との境界のすぐそばにある篭石の交差点を右折。いつの間にやら国道に近づいていた白石川を渡った先は、もう北白川の集落である。東北本線北白川駅や県立の職業訓練校、郵便局や駐在所が揃い、白石市内では比較的まとまった集落と言える。
が、白石市は、極端な一極集中型の都市である。中心部に市の人口の半数(約18,000人)が集中し、周囲にある大平、大鷹沢、福岡の各地区こそ市街地の外延としてある程度の宅地化が進んでいるものの、その恩恵に浴さない地区には容赦のない過疎化の波が進んでいるようだ。北白川が含まれる白川地区の人口は約1,800人。前回の散歩までに訪れた越河地区は約1,700人、斎川地区は約1,200人とのこと。なお、次回の散歩で訪れる予定にしている白石市南西部の小原地区の人口は、1,000人を切っているという。
北白川駅もまた、越河駅と同様小さな無人駅であった。白川地区以外にも大河原町西部の利用者があるものの、快速列車は容赦なく通過していく。
イメージ 3
駅前にある北白川郵便局で入金を済ませた後は、県道北白川停車場犬卒塔婆線に入り、白石市中心部へと踵を返す形になる。考えてみれば、この道路を歩くのは、昨年3月12日、東日本大震災の翌日に仙台市から桑折町の自宅まで徒歩で帰宅して以来のことである。
あの時は確か夕暮れが迫っており、日のあるうちにできる限り歩かなければという思いが先に立って周囲を見る余裕もあまりなかったが、再訪してみると、並行して流れている高田川に赤い橋が架かっているのに気がついた。天神橋という名で、対岸には鳥居が見える。つい童謡「通りゃんせ」を思い出してしまった。
ところで、この高田川であるが、川沿いに「一級河川 高田川」との青い看板が掲げられているのを、何度か見かけた。こんな細い川が何故一級河川なのかと一瞬疑問に思うが、高田川は北白川で白石川に合流するし、白石川は柴田町槻木で阿武隈川に合流する。つまり阿武隈川水系だからこそ高田川も一級河川に指定されている訳。河川行政って本当に、寄らば大樹…じゃなかった大河の陰なんだな、と実感した。
イメージ 4