2012年6月1日 ~新企画は郵便局巡り(10) 丸森局・館山局(前半)~

阿武隈川に架かる丸森大橋が、5月31日に開通した。
開通当日は仕事のため現地に赴くことができなかったのだが、翌6月1日は休日。中通り中部から下流域に架かる阿武隈川の橋をすべて歩いた身としては、この区間に一日でも未踏破の橋が存在するのが許し難い。
という訳で、今回の散歩は、この丸森大橋を軸に、歩くことにする。
なお、今回のルートは、前回の散歩の終点だった丸森駅を起点に、丸森大橋やその周辺に所在する丸森、館山の二つの郵便局を訪れた後、一気に県境を越えて伊達市梁川町に入りたいと考えている。
 
桑折駅7時16分発の下り電車で出発。仙台方面へと通う学生で混雑する電車に揺れて7時57分着の槻木駅で乗り換え、8時00分発の阿武隈急行の電車に乗車し、丸森駅に到着したのは9時22分のことであった。
前回の散歩ではスマホの電源が切れてしまったので撮影できなかった丸森駅の駅舎を改めて撮影。阿武隈急行の主要駅の駅舎は地域のランドマークとなり得るようなインパクトの強いものが多いのだが、丸森駅の駅舎は対照的に、1968年に国鉄丸森線として開業した当時からリニューアルされないままの無骨なもの。駅周辺もまた、宅地開発がそれなりに進んでいるものの更地も目立ち、中途半端な印象を受けた。
イメージ 1
その中途半端な住宅街を通り抜けると、今日から旧国道113号線となった道路に合流する。写真に写っているのは、旧国道に架かる丸森橋。センターラインさえ設けられていない狭小ぶりであり、バイパスの建設が必須事業だったことが伺える。
ちなみに、 丸森橋のすぐ手前には伊達市方面へと至る国道349号線が分岐する交差点があるのだが、国道同士が分岐する交差点だったのに、信号が設置されていない。「信号を設けてしまうと丸森橋の上に信号待ちの車両が滞留してしまい橋が荷重に耐えられないから敢えて信号を設置していない」などという、嘘かまことかわからない噂を、耳にしたことがある。
丸森大橋は、この丸森橋から1キロちょっと東に架かっている。橋の袂からは、その姿をハッキリと拝むことができた。
イメージ 2
丸森橋から旧国道を南下すると、丸森町の中心部へと入る。中心部のシンボルと呼んでいい建物が、かつてこの地を地盤とした豪商だった齋藤家の邸宅、その名も「斎理屋敷」であろう。
屋敷や隣接する蔵は、現在観光スポットとして活用されている。面白いのは周囲の建物もまた斎理屋敷にあわせたデザインにリニューアルしていることで、近い将来丸森町が小京都的な存在としてクローズアップされる可能性を示唆していた。
イメージ 3
下の写真の左側に写っている仙台銀行丸森支店の建物は、その典型であろうか。
なお、仙台銀行の右隣に写っているのは近時に建てられたものではなく、1935年に建てられたという丸森郵便局の旧局舎。現在は別の企業が入居しているとのことだが、こんなモダンな局舎が残っていることに、丸森町の「歴史」に対するスタンスが垣間見えるように思う。
ただし、現在の丸森郵便局の局舎は、どこにでも見られるような画一的なデザインのものであった。
その辺は少々ガッカリだが、郵便局巡りを始めてから20局目となる節目の局。100円を入金すると残高が2,000円となったので、通帳を眺めて一人ニンマリする。
イメージ 4