2012年6月26日 ~新企画は郵便局巡り(13) 堰本局・霊山局・掛田局(後半)~

堰本郵便局からは、浪江国見線を南下する。
左手には広瀬川。それなりに水量のある川だが、堤防が設けられず自然の川の姿が残っているのが興味深い。もっとも、沿岸の木々を見るとビニールハウスの切れっ端とおぼしきものが絡まっていたりして、若干の不気味さを感じたりするのだが。
自然のままに残されていると言うよりも、「誰も見てくれる人がいない」と表現した方が、正確なのかもしれない。
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その広瀬川を二村橋で渡河すると、霊山町に入る。
ほどなく差し掛かるのが、泉原の集落だ。結構人家が多いのだが、集落内にあった小学校が昨年3月に閉校されるなど、過疎化の波が押し寄せている印象もある。小学校跡の体育館は現在、伊達市ちびっこ広場という屋内遊び場へと生まれ変わっている。
泉原から1キロほど南にある鳥居広道という集落の交差点を左折。なお、左折した先の道路もまた、道路名称上は浪江国見線となっている。ここを2キロほど進むと、霊山郵便局がある大石の集落へと入る。「霊山郵便局」という名前は町中心部の掛田にありそうなイメージを持ってしまうのだが、そもそも大石、泉原、中川の三集落で1955年まで伊達郡霊山村という自治体を構成していたから、地名としてはこちらが本場なのだろう。大石には霊山の名を冠した寺社もあり、霊山への登山口、あるいは門前町としての性格も有しているように思われた。なお、大石には小学校が所在するが、こちらも児童数が50名を割っているとのことで、存続が微妙な情勢になっているらしい。
霊山郵便局は、大石川が刻む狭い谷間に細長く続く集落の、ほぼ中心に位置していた。ここでもまた、100円を入金。入金時点で散歩開始から1時間半が経過した。
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大石の集落から南へと延びている比較的広い道路を南下する。軽いアップダウンを経ると、旧霊山村を構成していた集落の一つ・中川へと出る。主要地方道丸森霊山線に面してはいるが、クルマの通行は少なく静かな印象だ。
中川の小学校は1972年(奇しくも私が生まれた年だ)に廃校になっているが、体育館など小学校の施設の一部は今もなお残されている。門柱には「霊山村第二國民学校」の文字が書かれていた。国民学校時代の中川はどのような雰囲気だったのだろうか。ちょっとだけ、昔に思いを馳せてみる。
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中川から丸森霊山線を西進し、掛田へと向かう。意外にも歩道が完備されており、歩きやすい。現在中川は掛田小学校の学区に入っているから、住民の希望により整備されたものと推察される。
またもや登場する軽いアップダウンを経ると、掛田の町へと入る。大関、泉原、大石、中川といった集落を巡り歩いたこともあり、掛田はずいぶん大きな町に感じてしまう。
掛田郵便局は、商店街のほぼ中心にあった。本日三度目の100円入金。掛田郵便局に入った時点で、散歩開始から2時間半となった。霊山郵便局といいここといい、今日の散歩は妙にキリ良く時間が経過している。
とは言うものの、掛田の町に入った時点で11時を過ぎている。そろそろ帰宅の途に就く頃合だ。郵便局の近くにあるバス停の時刻表を見ると、福島駅東口へと向かうバスが11時11分に通過するらしい。またまたタイミングが良い。今日はこの流れを重視しつつ、バスを待つことにした。
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