2012年10月19日 散歩だか観光旅行だか… 大崎市古川編 その1

私の散歩歴はかれこれ6年以上に及ぶが、前回行った会津若松市内の散歩は、歩いた土地の「最西端」であった。ただし、いつものように歩き継いで会津若松へとたどり着いた訳ではないから、達成感も半分といったところであろうか。
ちなみに、前回の散歩を別とすれば、「最西端」と「最南端」が白河市、「最東端」が大崎市鹿島台「最北端」が美里町小牛田駅ということになる。いずれも、2007年の秋に、歩き継ぎで到達したものだ。
今回の散歩では、そのうち「最北端」を更新しようかと考えている。行先は、大崎市の中心地である旧古川市宮城県でも仙台市石巻市に次いで三番目の規模を誇り、平成の大合併の結果とはいえ大崎市自体の人口も会津若松市より多いにも関わらず、観光的には地味極まりない所のせいか訪れた回数は2、3回に留まっている。最後に足を踏み入れたのも、かれこれ10年以上前になるだろうか。
そんな訳で、これまでの「最北端」である小牛田駅に、東北本線普通列車を乗り継ぎながら丸々2時間揺られてやって来た。8時半ジャストの到着で、タイムリミットは古川駅を10時50分に発つ陸羽東線普通列車。「2時間ちょっとの散歩道」はやや短い気がしなくもないが、小牛田駅古川市中心部との距離は10キロ程度だから、私の歩く速度なら多分大丈夫だろう。
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ところで、先ほど小牛田駅と簡単に書いてしまったが、実は、本来の小牛田の町は駅周辺にはなく、駅から2キロほど北側にある石巻別街道(現在はその大半が国道108号線に指定されている)沿いの宿場町であったりする。宿場町と耳にすると興味津々、古川は脇に置いといて、まずはそちらへと歩を進める。
小牛田はまた、安産の神様である山神社(やまのかみしゃ)の宿場町でもあったようだ。道中の電信柱には、「山の神まんじゅう」を販売するお店の広告が。電話番号がなんと(0229)33-3333! 「3=産」並びとは大変縁起が良い。
が、神社そのものは、大変小規模なもの。石造りの大鳥居は東日本大震災で倒壊してしまったとのことでその部品が参道脇に放置されたままであった。その参道と本殿の写真も一応撮影したのだけれど、スマホからパソコンに送信しようとしたら容量オーバーでハネられてしまった。
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小牛田の町は、山神社の北側に広がっていた。神社の参道は小牛田駅方面、つまり南側から入る形になっていたから、この町は「門前町」ならぬ「門裏町」ということになる。山神社の東隣にはクミアイ化学の大きな工場が建っていたから、今の小牛田は企業城下町的な性格も有しているのかもしれない。
町中には旧家とおぼしき建物もいくつか残っており、宿場町らしさはわずかながら残っていた。石巻別街道には小牛田の他にも、涌谷伊達氏の城下町であった涌谷町や仙台と気仙沼・大船渡方面とを結ぶ気仙道(東浜街道)との交点であった石巻市広淵など、訪れてみたい宿場町がいくつかある。
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なお、現在の国道108号線は小牛田の町を避けてその南側をバイパスで抜けているため、石巻別街道は旧国道ということになる。そのためクルマの通行量もさほど多くなく、町並みもまた落ち着いた雰囲気が漂っているように感じられた。
ただし、町の西側、バイパスが再び合流してくる地点の付近では、ロードサイドショップも多少進出していた。
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